The Stereotypes

Stereotype(固定観念)をぶっ壊す

実は、軽度知的障害と境界知能の人は気付かれにくい…という事実。

年始に、TSUTAYA BOOK STOREの教養新書ランキングで、「ケーキの切れない非行少年達」という書籍が1位になっていました。

手に取って読んでみたところ…すんごい衝撃…。

…軽度知的障害と境界知能について初めて知りました…。

ケーキの切れない非行少年たち (新潮新書)

ケーキの切れない非行少年たち (新潮新書)

  • 作者:宮口 幸治
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2019/07/12
  • メディア: 新書
 

軽度知的障害と境界知能とは?

  • 軽度知的障害:IQ50~70程度。重度や中程度と違い、普通の人に見える。
  • 境界知能:IQ70~85程度。知的障害ではないが、支援が必要な場合がある。

IQの平均が100なので、それよりも低い数値です。

また、普通の人達と見た目が一緒で、区別がつきにくいそうです。

そのため、本人も気づかず、支援されにくい傾向があります。

より詳しくは、以下の参考URLで。

非行少年と軽度知的障害の関係

本書によると、どうやら非行少年達の中に、これら軽度知的障害や境界知能の人が、ある一定数存在するようです。

もちろん、全ての人ではなく、非行に走らない方もいますのでご注意を。

こういったタイプの方は、認知機能に問題があり、計算・思考・理解・言語・判断などがとても苦手です。

その他に指摘されている点としては、

  • 所得が少ない
  • 片親が多い
  • 感情がコントロールしにくい
  • キレやすい
  • 栄養不足
  • 人間関係を維持しにくい
  • 支援がないと問題を起こしやすい

…などなど。

こういった特徴があると、自信がない方も多く、対人スキルと感情のコントロールが苦手なため、非行に走ってしまいがちだそうです。

また、虐待をしてしまう親にも、同様の特徴を持っている人達が一定数いるそうです。

…そういえば、私が十数年前に会った人に、こんなタイプがいたような気が…。

非行少年の解決策は…?

本書の著者は、児童精神科医の方なのですが、問題は「認知機能」にあると指摘しています。

そのため、非行少年の解決策として、「認知機能の改善」をすべきと主張されています。

従来の褒める教育とか、とにかく話を聞けばいいか、罰して反省させるような方法では解決できないようです。

覚せい剤や麻薬をやってしまう方を罰するのではなく、治療すべきという意見がありますが、それと似た感じですね。

少し話しがそれますが、軽度知的障害の方が通える高校もあるようです。

今後の非行少年や、社会問題の解決につながりそうな本だったので、今回紹介しておきました。

軽度知的障害や、境界知能の人達が侮辱されず、理解されればいいなぁ…と思っています。

ケーキの切れない非行少年たち (新潮新書)

ケーキの切れない非行少年たち (新潮新書)

  • 作者:宮口 幸治
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2019/07/12
  • メディア: 新書